ホーリング:準備と技術

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エイドクライミングでは、ギアを整理することがとても重要です。ビレイ点に着く度にザックの底からものを引っ張り出すわけにはいきません。装備は全て場所を決めてパッキングします。同様に、ホーリングも効率性を第一に考える必要があります。80 kg のバッグを1つ持っていくよりも、30 ~ 40 kg のバッグを複数持っていく方が効率的です。経験の浅いパーティが、1個の大きなバッグを1ピッチ引き上げるのに2時間も3時間も費やしている光景をよく見かけます。トラバースやオーバーハング等、場所に合わせて適切な方法を選択することも重要です。ここでは効率を上げるため、そして重大なミスを犯さないためのアドバイスをします。壁の上で数日過ごすような冒険に出発する際は、事前に十分な練習をすることを強くお勧めします。

ホーリングの準備

 

ホールバッグの連結
ホールバッグは常に連結された状態を維持しなければなりません。連結部分のロープの結び目は、クラックやオーバーハングした壁にひっかからない様にペットボトルを切ったもので保護します。ロープの結び目とバッグの間に『スイベル』を使うと、ロープのねじれを防ぐことができます。『スイベル』の下に付けたカラビナ(またはマイロン)には、バッグの2本のストラップのうち1本のみをクリップします。こうすると、バッグを落とさずに開閉しやすくなります。ホーリングの時は、バッグの外側に突き出るものがないようにしなければなりません。また、スリング類も収納しなければなりません。ビレイ点に連結するためのランヤードを付けておきましょう(結んだロープの末端を使えば良いでしょう)。

セルフジャミングプーリーのセット
ビレイ点にセルフジャミングプーリー『プロトラクション』を取り付けます。必ずカラビナを2個使用します:
– 1つはプーリーを支点にセットするため(ロッキングカラビナを使用)
– もう1つはサイドプレートが開かないようにするため
プーリーの向きとロープの向きを常に確認してください。ロープが引かれる向きとプーリーの向きは同じ方向でなければなりません。横向きに力がかかると、ロープが損傷したりサイドプレートと滑車の間に挟まったりする可能性があります。
留意点: ホーリングの支点には大きな荷重がかかるので、荷重分散させて作成する必要があります。
ホーリング

カウンターウエイト技術
最も簡単かつ効率的なホーリング技術は、ハンドル付ロープクランプ『アッセンション』を使用したカウンターウエイトです。体重を利用してバッグを引き上げます。この方法は効率性に優れていますが、バッグが軽い場合(30 ~ 40 kg)のみ有効です。重いバッグをホーリングする場合は、2人分の体重でカウンターウエイトをするか、別の方法で引き上げます。
警告: ホーリング中は、ウエイト役のクライマーはロープでビレイ点に自己確保をとってください。

トラバース、オーバーハング
トラバースや大きくオーバーハングしたピッチでは、ホーリングに工夫が必要です。支点に振り子の作用や大きな負荷がかかることを避けるため、バッグをビレイ点の真下に移動させます。
上のクライマーがゆっくりと引き上げるのに合わせて、下のクライマーはイタリアンヒッチでホールバッグに結ばれたロープを繰り出していきます。
バッグが上部の支点の真下に到達したら、通常の方法で引き上げます。
関連製品
  • プロトラクション

    b17a-1
    アッセンション
  • スイベル S

注意: こちらに掲載した内容はすべてを網羅するものではありません。取扱説明書、テクニカルマニュアルもご参照ください。技術的なトレーニングも必ず行ってください。