下降地点にアプローチする際に滑りやすい岩の上を歩くのは危険です。滝の上部にある懸垂下降の支点にアクセスする時によくあります。懸垂下降自体よりも、支点にアクセスする時の方がより危険なこともあります。ビレイなしで危険な場所にある支点にアクセスすることはお勧めできません。先行のメンバーが上部にある支点からセルフロワーダウンして下降地点の支点にアクセスします。そのロープを下降地点の支点にセットすれば、後続のメンバーが使うフィックスラインになります。
セルフロワーダウンのセット
1.
ハーネスにクリップしたロープを支点に通して折り返し、『ピラナ』に通します。末端側のロープはハーネスにクリップしたバッグに収納します。ロープは支点を通ってスムーズに動かなければなりません。支点によってロープが傷つく危険がある場合は、クイックリンクを使用する必要があります。
ロープをバッグに入れて下降する時は、ロープの長さが十分足りているかを下降中に確認することができないので、必ず末端にストッパーノットを結んでください。
回収可能なフィックスラインの設置
2.
セルフロワーダウンでアクセス
3.
支点に自己確保をとります。自己確保をとるのに両手が必要な場合は、『ピラナ』を固定してください。
4.
ハーネスにクリップしていたロープの末端を外して、支点にクリップします。ロープを少し張って、反対側の末端を8の字結びで支点に固定してください。余ったロープはバッグに収納したままにします。
5.
後続のメンバーはフィックスラインで確保をとりながら移動します。全てのメンバーが移動し終えたら、ギアを残置することなくロープを抜いて回収することができます。
