雪の斜面でベルクシュルントを通過する

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簡単なルートの途中でも、ベルクシュルントを通過する時のように技術的に難しい場面では、確保も難しくなります。
状況によって様々な選択肢があります:

  • リスクを負ってプロテクションをとらずに通過
  • 可能な限りのプロテクションをとって通過
  • 引き返す、または別のルートを探す

中間支点をとることは通常不可能なので、リードクライマーは大きなリスクを負います。

リードのビレイ

ベルクシュルント内に墜落するリスクが高いのであれば、離れた位置にいるセカンドクライマーのカウンターウエイトで十分なことが多いでしょう。
斜面を滑落するリスクが高い場合は、パーティーを確保するためのアンカーが必要です。
セカンドは少し距離をとり、リードクライマーが滑落するラインを避けてポジションをとります。
リードクライマーのロープはアンカーには通しません。通しても滑落した場合には抜けてしまいます。
デッドマンで確保をとったセカンドクライマーが、ダイナミックビレイをします。

警告: ディレクショナルアンカーがなければ、リードクライマーはビレイヤーの位置よりも下まで滑落します。この場合『ベルソ』や『ルベルソ』は使用できません。セカンドクライマーはイタリアンヒッチを使うか、肩がらみ等のボディビレイをする必要があります。

セカンドのビレイ

リードクライマーはアンカーがある場所まで登るか、斜面上でプロテクションをとります。
イタリアンヒッチまたは『ルベルソ』で、アンカーから直接セカンドクライマーをビレイします。
注意: ロープを折り返してハーネスでビレイすると、プーリー現象によってアンカーに2倍の荷重がかかります。

プロテクションの例

・ アックスを使ったデッドマン

・ 岩にスリングを巻く

・ アイススクリュー2本で分散

注意: 垂直に差し込んだアックスは、1人の荷重を支えるには十分かもしれませんが、ビレイアンカーとしては抜ける可能性が高いので使えません。

 

関連製品
  • ルベルソ
  • サミット

 

注意: こちらに掲載した内容はすべてを網羅するものではありません。取扱説明書、テクニカルマニュアルもご参照ください。技術的なトレーニングも必ず行ってください。