以下の試験結果はグリグリを用いてビレイした場合の数値です。ビレイデバイスによる影響を検証するため、グリグリをルベルソに置き換えて同じ墜落を再現しました。試験内容は変えておらず、異なるのはビレイデバイスのみです。
警告
- 以下の補足情報を読む前に取扱説明書をよく読んでください
- ここで紹介する技術を使用する前に、取扱説明書の内容を十分に理解する必要があります
- これらの技術を身に付けるためには、トレーニングが必要です
- これらの技術を自身で実践する前に、使用方法を熟知していて責任能力のある人に相談してください
試験結果は器具内でのロープの滑りに左右されるため、ビレイヤーの握り具合によって変わります。そのためばらつきが大きく、この試験結果を全ての状況に当てはめることはできません。あくまで広い意味での「ビレイデバイスによる影響」を定量化したものです。
留意点
ルベルソ内でロープが滑ることにより、衝撃荷重が抑えられます。グリグリとルベルソには大きな違いがあります (アンカーに与える荷重を最大で 30% まで低減)。
今回の設定において、ルベルソを使用した場合にクライマーが受けた衝撃は、より少なくなりました。
ロープの滑りにより荷重が抑えられ、ビレイヤーへの衝撃も少なくなります。しかし、ロープのコントロール、墜落の停止はビレイヤーの手に委ねられるため、常に注意を払わなくてはなりません。
アドバイス
ビレイデバイスは状況に合わせて選択する必要があります。
ルベルソではロープの滑りによりクライマーの墜落距離が増加するため、グラウンドフォールやレッジに墜落するリスクがある場合、ビレイヤーは特に注意を要します。ロープが滑ると、ビレイヤーによる墜落の停止が難しくなる場合があります。特にロープの径が小さい場合は、グローブの着用が必要です。