「プロダクト エクスペリエンス」 へようこそ。
ここでは特定の製品に関してよく知られている使用方法を紹介しています。
この技術情報は、ペツルチームが持っている製品知識や世界中のユーザーの経験から得られたものを基にしています。
各使用方法に必要な経験のレベルはピクトグラムで示されています。 (右の凡例をご覧ください)
私たちの目的は (最終的に) 全ての技術情報を提供することです。
ユーザーの皆様から寄せられる情報はとても重要です。ご意見やご提案などお待ちしています。
有効にご活用いただければ幸いです。
これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の傷害や死につながる場合があります。
支点
手
荷重
ハーネス
クライマー
要救助者
フォール今日、グリグリは様々な場所で使われています。岩場やジム、山でも使われています。主にビレイデバイスとして使われていますが、他にも様々な使用方法がありますのでここでご紹介します。
警告: クライミングやマウンテニアリングなどのアクティビティでは、技術を習得し、製品の使用上の限界をよく理解することが必要です。実際に現場で使用する前に、安全な場所で練習してください。
どちらもシングルのダイナミックロープ (CE EN 892)を使用します。違いは使用できるロープの直径です。
警告: 適合範囲の直径のロープを使用する場合でも、グリグリとの相性については十分に注意する必要があります。
グリグリとロープの相性は直径だけで決まるものではありません。ロープの質感や外皮表面の処理、湿気、磨耗の程度、氷などが、ビレイや下降時のグリグリの機能に大きく影響します。
普段使用しているロープとは別のロープを使用する場合は特に注意し、実際にそのロープをグリグリにセットしたときのビレイやロワーリングの操作感覚に慣れるようにしてください。


正しいビレイの方法は以下の通りです。
効果的で確実なビレイをするためには、この方法を使ってください。
この方法は必要な時に一時的に行うものです。クライマーがクリップしたら通常のビレイポジションに戻さなければなりません。器具に触れたままの状態でいると、ミスの原因になります。
この方法では、常に末端側のロープを握った状態(少なくとも 3本の指で)を維持でき、カムの動きを妨げてしまうリスクを抑えます。
私たちは末端側のロープを握ることの重要性を強調しています。
それはなぜでしょうか?
グリグリは「ブレーキアシスト機能付ビレイデバイス」であり、オートロック器具ではありません。実際、ロープをゆっくり繰り出すと(特に径の細いロープでは)、ロックされずに流れます。末端側のロープを引いたときにはじめてカムが回転し、ロープにブレーキがかかるのです。
また、「器具の動きやカムの動きが妨げられるとロープにブレーキがかからなくなる」ということを知ることも重要です。手で器具をつかむ、親指でカムを押さえたままにする等の間違いを防ぐことが大切なのはそのためです。
![]() |
![]() |
| グリグリを手でつかむ | 末端側のロープから手を放して ロープを繰り出す |
![]() |
![]() |
| 人差し指で押さえる場所を間違えている | クライマー側のロープをつかむ |
事故のリスク要因で最も大きいものはビレイ方法の間違いです。特にフォールを予期していないときは危険です。
もしここで挙げた写真のような間違った使い方をしている場合は、 正しいビレイ方法 を身に付けてください。
人間が物体を手で握っている状態で何かに驚いた場合、最初に行う反射的な行動はその物体を強く握り締めることです。ビレイヤーがグリグリを手でつかんでいる状態でクライマーがフォールする状況を想像してみてください。


この例を見てください:ビレイヤーはポケットに手を入れ、クライマーを全く見ていません。クライマーはロープがかなりたるんだ状態でクリップしようとしています・・・



グリグリを使用してダイナミックビレイをするのは難しいと思っている人がいます。しかしダイナミックビレイをする上で重要な役割をするのはビレイヤーであってビレイ器具ではありません。
ダイナミックビレイをする際のコツ: クライマーのフォールに合わせて最初のプロテクション側に寄る、または小さくジャンプします。クライマー側のロープを 3 ~ 4 m もたるませておくことがダイナミックビレイになるわけではないということを理解しておく必要があります。この方法で墜落の衝撃は小さくなりません。クライマーの高さが十分でない場合には、グランドフォールのリスクも高くなります。
いずれにしろ、フォールの予測ができるように、ビレイ中に注意を怠らないことが重要です。グランドフォールやレッジにぶつかる危険がある場合はダイナミックビレイをするべきではありません。
ダイナミックビレイを習得するには練習が必要です。練習をする場合は、まず地面から十分な高さのあるところ(例えばピッチの終了点の近く)でのフォールを止めることから始めてください。
地面からとった支点にグリグリを固定してビレイ: 警告: 危険! 


この使い方は多くのグランドフォールの原因になっているので推奨しません。実際、グリグリのポジションが適切でないと、ビレイヤーがカムをブロックしてロープにブレーキがかからなくなるおそれがあります。
また、グリグリが支点に固定してあるとクライマーの荷重を感じることができないので、ビレイヤーがハーネスにグリグリを付けている場合と比べてロワーダウンのコントロールが難しくなります。さらにこの使い方ではダイナミックビレイもできません。

使い方によってはロープがカムの下側で挟まってしまうことがあります。 (例:ポンピング、ロープクライミングなど) しかしこのことでロープが傷むことはありません。ペツルが行った社内実験において、使用できる最小径のロープを用いてクライマーがフォールをしてもロープが傷まないことを確認しました。またロープがこのような状態になっても、カムは正常に機能し、クライマーのフォールを止めることができます。
ロープを元に戻す作業は単純です。この作業中は絶対に末端側のロープから手を放さないでください。ロープにテンションがかかっていない場合は、側面を押してクライマー側のロープをカムのグルーブ上に戻してください。ロープにすでにテンションがかかっている場合は、単に末端側のロープを引くだけです。
![]() |
![]() |
| 初期状態: ロープが挟まっている。 | ロープの戻し方: クライマー側のロープにテンションがかかっている場合は、末端側のロープを引きます。 |
![]() |
![]() |
| 初期状態: ロープが挟まっている。 | ロープの戻し方: クライマー側のロープにテンションがかかっていない場合は、器具を押してクライマー側のロープをカムのグルーブ上に戻してください。 |


グリグリにロープを正しい向きにセットします。ロッキングカラビナを使用してグリグリをハーネスに取り付け、カラビナのゲートをロックします。クライマー側のロープをセルフビレイの支点よりも上部に取り付けられたディレクション用のカラビナに通してください。取扱説明書に従って機能の確認をしてください。
セカンドの動きに合わせてロープがたるまないように操作してください。末端側のロープから絶対に手を放さないでください。墜落を止めるためには、末端側のロープをしっかりと握って下に引きます。
グリグリにロープを正しい向きにセットします。ロッキングカラビナを使用してグリグリを支点に取り付け、カラビナのゲートをロックします。取扱説明書に従って機能の確認をしてください。
グリグリ及びそのカムの動きが妨げられないようにしてください。器具またはカムの動きが妨げられるとブレーキ機能が正常に作動しません。
セカンドの動きに合わせてロープがたるまないように操作してください。末端側のロープから絶対に手を放さないでください。この方法でセカンドをビレイすることは良い方法とは言えません。グリグリのブレーキ機能が (特に細いロープでは) 十分に働きません。さらにカムの動きが妨げられるリスクも高くなります。このような理由から、ペツルはディレクショナルアンカーを使用する方法をお勧めします。
セルフビレイには使用できません!グリグリをセルフビレイ器具として使用する人がいます。この使い方やそのためのグリグリの改造方法についてはインターネット上で多くの情報が出ています。この使い方はとても危険です。まず、クライマーは末端側のロープを握ることができません。
さらに、フォールした場合に岩やストラップ等によってグリグリの動きが妨げられ、ブレーキ機能が正常に作動しなくなる可能性があります。グランドフォールをする危険もあります。また、ペツルの施設外での製品の改造は禁止しています。 ( 取扱説明書 をご参照ください)
グリグリをセルフビレイに使用することは禁止しています。


ロープのたるみをとります。下降の準備ができたら、機能の確認をして、末端側のロープを握った状態でセルフビレイを解除します。
下降をするには、末端側のロープを握った状態でハンドルを引きます。ハンドルの操作でブレーキの補助をすることはできますが、下降速度は末端側のロープの握り具合でコントロールします。末端側のロープから絶対に手を放さないでください。
ロープの末端にストッパーノットを結ぶことを忘れないでください。



細いロープを使用して下降する場合は、摩擦を増やすことによってよりコントロールしやすくなります。
『フレイノ』またはロック機能のないカラビナを使用します。



ロープのからまりをほどく時等に両手を自由にするためには、グリグリを仮固定します。正しくロックされていることを確認してください。末端側のロープから手を放すことができるのは、グリグリを仮固定している時だけです。



グリグリにロープを正しい向きにセットします。ロッキングカラビナを使用してグリグリをハーネスに取り付けます。
クライマー側のロープを、セルフビレイの支点よりも上部に取り付けられたディレクション用のカラビナに通してください。




支点にセットしてロワーダウンする必要がある場合: グリグリにロープを正しい向きにセットします。ロッキングカラビナを使用してグリグリを支点に取り付け、カラビナのゲートをロックします。
ディレクション用のカラビナで末端側のロープを折り返します。このカラビナはグリグリと支点を連結しているカラビナよりも高い位置にセットする必要があります。

ビレイヤーがロープのたるみをとり、末端側のロープを握ります。ロワーダウンされる人はロープに体重をあずけ、セルフビレイを解除します。末端側のロープを握った状態でハンドルを引いてロワーダウンします。末端側のロープから絶対に手を放さないでください。




ロープを懸垂用の支点に通します。通したロープをハーネスに結びます。末端側のロープをグリグリに通してセットします。ロッキングカラビナを使用してグリグリをハーネスに取り付け、カラビナのゲートをロックします。ロープのたるみをとります。下降の準備ができたら、機能の確認をして、末端側のロープを握った状態でセルフビレイを解除します。
下降をするには、末端側のロープを握った状態でハンドルを引きます。ハンドルの操作でブレーキの補助をすることはできますが、下降速度は末端側のロープの握り具合でコントロールします。末端側のロープから絶対に手を放さないでください。
ロープの末端にストッパーノットを結ぶことを忘れないでください。


グリグリは短い距離のロープクライミングに便利です。ビッグウォールでのクリーニングにも使われます。 (スラブのピッチのクリーニングに有効です)
アッセンダーを一緒に使います。
末端側のロープから絶対に手を放さないでください。



ロープの片側を支点に固定します。グリグリにロープを正しい向きにセットします。ロッキングカラビナでグリグリをもう一方の支点に取り付けます。取扱説明書に従って機能の確認をしてください。たるみをとってロープにテンションをかけます。チロリアンブリッジは、人力( 1人または 2人)で引いて張ってください。プーリーを使った倍力システムは使用しないでください。チロリアンブリッジは、距離が短いほど適度なテンションをかけるのが難しくなります


警告: チロリアンブリッジに過度の荷重がかかると、ロープがグリグリでロックされ、解除が難しくなります。
チロリアンブリッジのテンションが強すぎることが原因でグリグリのハンドルが故障した場合は、保証の対象にはなりません。
ロックを解除するためのアドバイス: 下図のようにセルフジャミングプーリー (またはアッセンダー) をチロリアンブリッジにセットします。末端側のロープを引いて、セルフジャミングプーリーとグリグリの間のロープをたるませます。ハンドルを引いてロックを解除します。
