レスキューキットを使用した要救助者のシステム解除と救助

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作業現場にレスキューキットを配備することにより、作業班による素早い対応が可能です。

警告

  • 以下の補足情報を読む前に取扱説明書をよく読んでください
  • ここで紹介する技術を使用する前に、取扱説明書の内容を十分に理解する必要があります
  • これらの技術を身に付けるためには、トレーニングが必要です
  • これらの技術を自身で実践する前に、使用方法を熟知していて責任能力のある人に相談してください

レスキューキットには、次のものが含まれています:
– 要救助者のシステムを解除するための引き上げシステム

– 要救助者を下降させるためのシステム

作業現場の状況および予め決められたレスキュー計画に応じて、事前にレスキューキットをアンカーにセットしておいたり、作業者がすぐにアクセスできる場所に保管しておいたりします。

『ジャグシステム』と『アイディ』を使用したレスキューキットをセットする方法

『ジャグシステム』は、高効率でコンパクトなホーリングキットです。カバーにより、引き上げ用のロープが絡むのを防ぎます。
操作ミスを防ぐために、『ジャグシステム』と『アイディ』を『リングオープン』で連結する方法があります。また『アイディ』は、取扱説明書に記載されているように、ロープをセットした状態でゲートが開かないようにスクリューで固定することができます。

バッグに収納されているロープの末端にストッパーノットがあること、ロープの長さが使用状況に適していることを確認してください。

レスキューを行うのに必要な操作:

– レスキューキットを適切なアンカーにセットします

– 要救助者にレスキューキットを連結し、要救助者のシステムを解除して下降させます

どのようなレスキューキットを使用する場合でも、その使用については現場のレスキュー計画で予め計画され、管理されていなければなりません。実際のレスキューは、作業の状況、要救助者が使用している用具、要救助者の容体等により変化します。

     

状況に応じたレスキューキットの異なる使用方法:

要救助者が吊り下がっている用具や状況によって、レスキューの方法が複雑化する場合があります。
– 要救助者がエネルギーアブソーバー付ランヤードやワークポジショニング用ランヤード、または支点から近い距離でロープに吊り下がっている場合、要救助者の体重による伸びはほとんど生じません。要救助者のシステム解除は簡単です: 詳しくは「伸縮性のない用具に吊り下がった要救助者のシステム解除と救助」を参照ください。

– 要救助者が長いロープ (おおよそ 20 m 超) に吊り下がっている場合、要救助者の体重により、ロープには大きな伸びが生じています。レスキュー作業は、要救助者のシステムを解除する際にロープの伸縮を考慮する必要があります: 詳しくは「長いロープに吊り下がった要救助者のシステム解除と救助」を参照ください。