救助者が付き添っての下降

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作業中に緊急事態が起こった場合、要救助者が1名の場合の迅速な救出方法として、別の作業者1名が要救助者を伴って下降する方法があります。

警告

  • 以下の補足情報を読む前に取扱説明書をよく読んでください
  • ここで紹介する技術を使用する前に、取扱説明書の内容を十分に理解する必要があります
  • これらの技術を身に付けるためには、トレーニングが必要です
  • これらの技術を自身で実践する前に、使用方法を熟知していて責任能力のある人に相談してください

 

『アイディ S』は 200 kg までの重量であれば、2人での下降をコントロールできます。下降の推奨速度は 0.5 m/s 以下です。

よりコントロールしやすくするには、摩擦を増やす必要があります。

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試験結果によると、重量が 200 kg を超えた場合、下降のコントロールが非常に難しくなるため、操作中のミスは許されなくなります。

・ロープが乾いていて下降の距離が短い場合、下降のコントロールは可能です。
・下降の距離が長く、ロープが濡れていたり汚れていたりしている状態で実際に要救助者を伴って下降する場合、下降のコントロールを失うリスクは高くなります。

このため、現場にいる作業者の体重が 100 kg を超える場合、レスキュープランにこの技術を含めるべきではありません。
解除可能な方法で支点にロープを固定する等、他のレスキュープランを採用する必要があります。

例外的な状況:
必要な対策を講じていたにもかかわらず、不測の事態が発生し、200 kg ~ 250 kg の重量でこの技術を使用する必要に迫られた場合:
・ここに示す方法のいずれかを採用することで制動力を大きくできます
・下降のスピードをコントロールできていると感じる場合でも、ゆっくりと下降してください。コントロールを失って加速した場合、『アイディ』の制動能力を超えてしまうため、再びコントロールを取り戻すには反射的に制動の操作を行う必要があります。
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