
フルハーネスの対応する高所作業技術
フルハーネスを着用して行う高所での安全確保技術は、レストレイン、ワークポジショニング、墜落制止(フォールアレスト)、以上3つの技術に分類することができます。適切なフルハーネスを選択し、使用する上では、それぞれの技術を正しく理解することが重要です。
墜落制止
(フォールアレスト)

墜落制止(フォールアレスト)は、墜落を安全に止めるための技術です。墜落を安全に止めるために、作業者が墜落した際に地面に衝突するのを防ぎ、また墜落を止める際に生じる衝撃荷重を抑えることを目的とした技術です。
レストレイン

レストレインは行動範囲を制限し、作業者が墜落の危険がある場所に侵入するのを防ぐ技術です。墜落を止める(墜落制止)ための技術ではありません。
ワークポジショニング
(シングル)

作業者が吊り下がった状態で、脚に一切体重をかけない状態で適切な位置で作業姿勢をとるための技術です。この場合、体重は主にハーネスにより支えられ、ウェストベルトとレッグループに分散されます。
墜落を止める(墜落制止)ための技術ではなく、またランヤードの破断や設定ミス等に備え、墜落制止のための技術を併用し、安全を確保する必要があります。
ワークポジショニング
(U字つり)

U字つりによるワークポジショニングは、作業者の体を支え、脚に体重をかけた状態で適切な位置で作業姿勢をとるための技術です。墜落を止める(墜落制止)ための技術ではありません。
また、U字つりによるワークポジショニングは、ランヤードの破断や設定ミス等に備え、墜落制止のための技術を併用し、安全を確保する必要があります。
フルハーネスの種類
フルハーネスにはランヤードを接続するためのアタッチメントポイントがあります。アタッチメントポイントがどの位置にあるかにより、そのフルハーネスの対応する技術は異なります。

アタッチメントポイントの用途
フルハーネスには複数のアタッチメントポイントが付いています。それぞれの用途(対応する技術)は以下のとおりです。
A. 胸部 / 背部アタッチメントポイント
ロープやランヤードを接続し、墜落制止(フォールアレスト)のために使用します。
B. 腹部アタッチメントポイント
下降器やランヤード等を接続し、ワークポジショニング(シングル)のために使用します。
C. 側部アタッチメントポイント
U字つりによるワークポジショニングのために使用します。
D. レストレイン用アタッチメントポイント
墜落制止用フルハーネス
胸部と背部にアタッチメントポイントを持つ、シンプルで軽量な墜落制止用のフルハーネスです。
墜落制止&ワークポジショニング(U字つり)兼用フルハーネス
墜落制止のための胸部と背部のアタッチメントポイントの他、U字つりのためにウェストベルトの両側部にアタッチメントポイントを持つ、軽量で快適性の高いフルハーネスです。

ワークポジショニングでの使用が可能
ボルト
墜落制止&ワークポジショニング(U字つり&シングル)兼用フルハーネス
墜落制止のための胸部と背部のアタッチメントポイント、U字つりのための側部アタッチメントポイント、そしてシングルのワークポジショニングのために腹部にアタッチメントポイントを持つフルハーネスです。
墜落制止用ランヤード
ペツルの墜落制止用ランヤードは、墜落停止時の衝撃荷重を作業者の体重に応じて適切に抑えます。体重が 50 〜 130 kg のユーザー用にデザインされており(※)、特殊な縫製が段階的に裂ける構造により、体重が軽い作業者の場合でも減速度を抑え、適切に衝撃荷重が抑えられるため安全性を高めます。
※ 墜落制止用器具の規格適合上の最大使用荷重は製品により100㎏もしくは130㎏ですが、ヨーロッパ規格や北米規格に適合上の使用荷重は50 〜 130 kgです。
架けかえの必要がない場合(シングル)
架けかえの必要がある場合(ダブル)
架けかえの必要があり、H鋼等太い構造物に掛ける必要がある場合(ダブル)
コネクター
リンク

2022 年版カタログ

取扱販売店

ブランドのご紹介