非常に大きな墜落に対するランヤード 『アブソービカ I』 および 『アブソービカ Y』の使用

logo_petzl

 

体重の重い作業者が大きな距離の墜落をした場合、ランヤード『アブソービカ I』や『アブソービカ Y』の衝撃吸収性能の限界を超える可能性があります。

警告

  • • この技術情報を参照する前に、関連する製品の取扱説明書をよく読んでください。ここにある補足情報を理解するには、まず取扱説明書に掲載されている情報を読み、理解する必要があります
  • • ここで紹介する技術を身に付けるためには適切なトレーニングが必要です。ここで紹介する技術を実践する前に必ず、1人で安全に行う能力があることを上級者に確認してください
  • • ユーザーの活動に関連した技術例も紹介しています。ここに紹介されていない方法もあります

 
留意点

『アブソービカ I』および『アブソービカ Y』のエネルギーアブソーバーは、認証試験における最も大きな墜落に対応します:

– 100 kg のおもりを 4 m 落下させる (EN 355)

– 128 kg のおもりを 3.66 m 落下させる (ANSI Z359-13 12ft)

これらよりもエネルギーの大きな墜落では、作業者に非常に大きな衝撃荷重がかかります。

140 kg のダミーを 4 m 落下させる試験を行いました: エネルギーアブソーバーは完全に裂け、衝撃荷重は 10.4 kN でした。

absorbica-pe11-utilisateurplus100kg_07

体重 100 ~ 140 kg の作業者が1.8 m を超える長さのランヤードを使用する場合、墜落距離に注意するか、墜落距離を制限する必要があります。

– 支点に対する作業者の位置に注意して、潜在的な墜落距離を最適にします。

– または、短いランヤードを使用して潜在的な墜落距離を物理的に制限します。

基準値:

120 kg のおもりを 3.8 m 以上落下させた場合、『アブソービカ I』および『アブソービカ Y』の衝撃吸収性能の限界を超えました。

140 kg のおもりを 3.2 m 以上落下させた場合、『アブソービカ I』および『アブソービカ Y』の衝撃吸収性能の限界を超えました。

注記 1:
『エムジーオー 110』を取り付けた『アブソービカ I』および『アブソービカ Y』のみ、長さが 2 m 近くになり 4 m の墜落が起こりえます。

『エムジーオー 60』付、または『エムジーオー オープン 60』を取り付けた『アブソービカ I』および『アブソービカ Y』150 cm を、通常のコネクターでハーネスに接続する場合、長さは 1.8 m 未満となります。これらのランヤードを延長せずに使用した場合、起こりえる最大の墜落距離は 3.6 m で、130 kg までの作業者が使用可能です。

注記 2:
エネルギーアブソーバーの衝撃吸収性能により、3.6 m または 4 m の墜落で衝撃荷重が 6 kN を超えない場合でも、そのような墜落は無害ではありません。

どのような場合でも、墜落距離をできる限り短くすることを推奨します。