新しいロープの外皮は滑りやすいため、初めて使用する際はより注意が必要です。

 
新しいロープでは、『グリグリ』『アイディ』『ルベルソ』『ストップ』『ジグザグ』 他、一般的に使用される全ての下降器についてブレーキ性能が低下します。

ブレーキアシスト機能付デバイスでは、ロープがブレーキパーツに押し付けられることによりロック機能が作動します。

滑りやすいロープでは、器具が機能するまでの間が長くなります。

ロックはロープが挟まれるこによってかかるため、ロープの表面の状態の影響を受けません。

一方、下降のコントロールはより難しく、スムーズに行いにくくなります。

『ルベルソ』、『ピラナ』 および 『シンプル』 のようなロック機能のないデバイスでは、下降速度をゆるめたり墜落を止める際に、より強くロープを握って器具に頼らないようにする必要があります。新しいロープでは、不適切なロープ径の選定、器具へのセットミス、または単なる不注意によって、より早く深刻な事態に陥る可能性があります。

注記:
『アサップ』『マイクロ トラクション』『アッセンション』『ベーシック』『プロトラクション』 のような歯が付いた器具では、ロープが新しくても古くても同じようにロック機能が働きます。

普段使用している器具での新品のロープの使用

特定のロープとブレーキデバイスの組み合わせに慣れている場合、ロープが変わることで (特にデバイスが摩耗している場合) 戸惑いが生じるかもしれません。

トレーニング用に長期間設置した新しいロープ

新しいロープがトレーニングセンターに長期間セットされている場合、吊り下がっている状態のためほこりが付着しづらく、また使用する器具に汚れがなく、常に同一方向に使用されるため、滑りやすい状態がより長く続く可能性があります。また、均一に摩耗しなかったり、顕著な外皮のずれが生じたりすることがあります。

注意: 新しいロープを初心者が使用する場合は特に注意を払う必要があります。

するべきことは?

ロープを交換する場合、ブレーキデバイスとの適合性の確認を行ってください: ビレイの際のロックの効き具合を確認してください。

このテストは、例えば『ジグザグ』の取扱説明書に記載されていますが、低所にて、どの器具にもおこなっていただけます。
初めて使用するロープでは、『フレイノ』を使用する、または末端側のロープを折り返す適切な方法で摩擦を増やしてください。
初心者が新しいロープを使用する場合、よく注意を払い適任者が認めた適切な技術を用いてください。

ナイロン製とポリエステル製ロープの性能の違い

初回使用時においては、ポリエステル製ロープのほうがナイロン製ロープよりも若干滑りやすいです。

また、ポリエステル製ロープはよりしなやかさが長持ちし、且つゆっくり経年劣化していく傾向があります。