クレバスレスキュー: パートナーの荷重を支点に移す

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氷河の上でよく起こる事故といえばクレバスに落ちることです。タイトロープで登っている場合は、パートナーは素早く反応して自分の体重で転落したパートナーの体重を支えて墜落を止めなければなりません。墜落を止めた後にまず行うべきことは、クレバスに落ちたパートナーの荷重を支える支点を作成することです。2人のパーティの場合、上で支えるクライマーは1人です。支点を作成し、パートナーの荷重をその支点に移す作業を1人で行わなければなりません。パートナーの荷重を支えてバランスを失わないようにしながら、以下の手順で作業をする必要があります。またハーネスに付けたプーリーやカラビナ、スリング等のギアも常に取り出せる状態にしていなければなりません。トレーニングは不可欠です!

 

支点の設置

支点はデッドマン
かかる荷重に十分に耐えられる物体を使用することが原則です。雪の場合はアックスやバックパック、スキーを埋めます。氷の場合はアイススクリューが必要です。長いスリングを取り付けて支点にします。雪に支点を埋めた場合は、抜けないようにするため荷重がかかる方向に溝を作ってスリングを通すことが重要です。

photo: (C) Pascal Tournaire

荷重の移動

支点が完成したら、荷重を移動する作業に移ります。

セルフジャミングプーリーのセット
まずパートナーの荷重がかかっているロープにセルフジャミングプーリーを取り付けます。黒いサイドプレートに描かれている人のマークが、墜落したパートナー側になっていることを確認します。

サイドプレートを閉じる前に、忘れずにジャミングするための歯をセットします。ジャミングの方向を確認します。

 

荷重の移動
左右対称型のロッキングカラビナを使用して、セルフジャミングプーリーを支点のスリングに取り付けます。プーリーをスライドさせて、スリングにテンションをかけます。ゆっくりと荷重を移していきます。まず部分的に荷重を移して支点がしっかりしていることを確認し、 それから全ての荷重を移します。

支点に荷重が移ったら、ロープ登高やホーリング等、続きのレスキュー作業に取り掛かります。
警告: 二次災害を防ぐため、レスキュー作業を行うクライマーは必ず自己確保をとった状態で作業します。


photo: (C) Pascal Tournaire

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注意: こちらに掲載した内容はすべてを網羅するものではありません。取扱説明書、テクニカルマニュアルもご参照ください。技術的なトレーニングも必ず行ってください。