マルチピッチルートでは、突然難しい状況に陥ってしまうことがあります。例として、リードクライマーがルーフを越える手前でフォールし、空中にぶら下がった状態になることがあります。ロープにも壁にも手が届かず、セカンドにロワーダウンしてもらうにもロープが足りないという状況を想像してください。解決策は自力でロープを登るということしかありません。その際アッセンダー『タイブロック』、ビレイデバイス『ルベルソ』、スリング及びクイックドローが重要な役割を果たします。
警告
- 以下の補足情報を読む前に取扱説明書をよく読んでください
- ここで紹介する技術を使用する前に、取扱説明書の内容を十分に理解する必要があります
- これらの技術を身に付けるためには、トレーニングが必要です
- これらの技術を自身で実践する前に、使用方法を熟知していて責任能力のある人に相談してください
ロープクライミングのシステムのセット
ロープクライミング
5 – ロープクライミングを始めます。急ぐ必要はありません。それよりも適度なリズムで登ることが大切です。
注意:クライミング中は『タイブロック』の基部を常に親指でロープに押し付けた状態にしてください。
『タイブロック』を上に動かし、スリングに立ちこむと同時に『ルベルソ』の下部のロープを引いてたるみをとります。効率良く登るには、体をロープと平行に保つようにします。ハーネスに体重を移し、たるみをとった手を『ルベルソ』のすぐ下に戻します。この動作を繰り返します。
photo: (C) Lafouche