ハーネス
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シッタ
ここ一番のレッドポイントトライで使います。減量して本当にギリギリでやろうとすると、自分の身を削っても軽くしてキレを求めたい。そういうときには、やっぱり極限まで軽い『シッタ』を選んでます。シングルピッチのレッドポイントが多いですね。
– 佐藤 裕介 –必要なものを全て備えていると同時に、軽量で快適性が高いということ以外には、あまり言及することがないですね。ほとんど全てのアクティビティでこのハーネスを使用しており、4つのギアループはギアを整理するのに最適です。キャリツールもたいてい1つ付けています。
– ファビアン・ブール – -
ヒューロンドス
とにかく軽くて動きやすい。『サマ』の方が幅広で安定感があると思っていたのですが、開拓など長時間のハンギングでもストレスを感じることがないので、今はこのハーネス1つで自分の全てのクライミングスタイルをこなせると思っています。
– 安間 佐千 –軽さだけなら『シッタ』や『フライ』ですが、レッグループとウエストに安心感がありながら登る妨げにならない、バランスの良いハーネス。本気の繋げトライではこれを使います。ペツルカラーのオレンジも岩場では映えて良い感じです。
– 小武 芽生 –ショートルートからマルチピッチ、アルパインまで、たいていのクライミングはこれひとつで、場合によってサイズを分けて使っています。シンプルで動きやすくて軽い。ただ、結局ハーネスって、それで何かするというよりは、もう無意識に履いてることを忘れるくらいのものが最高だと思うんです。そういう意味では、『ヒューロンドス』はまさにそれです。
あとは雪山やアルパインで雪まみれになって、それが溶けたり凍ったりする、そういう中で何日間もやっているとハーネスも凍るんですが、『ヒューロンドス』は凍る部分が少ないので、アルパインで雪が出てくるときはこれ一択ですね。
– 佐藤 裕介 – -
サマ
今メインで使っているハーネスです。もっと軽いハーネスもありますが、丈夫さ、安心感、包まれているようなフィット感が良いですね。
– 奥村 優 – -
セレナ
ウエストベルト、レッグベルトがしっかりしていて長時間履いていたり、ぶら下がっていても快適。ムーブばらしやマルチなどで使っています。
– 小武 芽生 – -
アルティチュード
ほとんど水を吸わないので、沢登りでよく使っています。歩いている時の快適性が高いので、普通のクライミングよりも雪稜や簡単なバリエーションなど、歩きが中心だけどハーネスもロープも使用する時に使うことが多いですね。ギアループが大きくなって、さらに使いやすくなったと感じています。あとは、バックルで付け外しができて、クランポンを履いたままでも装着できるので、雪稜なんかだと特に良いですね。
– 佐藤 裕介 – -
フライ
『フライ』の良さは圧倒的な軽さにあると思います。重量が 100 g を切るので、ハーネスをザックにしまって行動することが多い時には良いですね。歩行時の快適性高く、動きを妨げる感じもほとんどありません。
– 佐藤 裕介 –
『サマ』の良いところは、サポート性が高くて、長時間のハンギングやビレイで快適なことだと思います。なので、レッドポイントするためのワークだったり、マルチピッチ、ハングドッグが予想される時、パタゴニアのようなビッグウォールでもサマを使います。
– 佐藤 裕介 –
厚みと太さが気に入っていて、フィット感が良く、安心感があります。色も好きで、岩でもコンペでも愛用しています。
– 野口 啓代 –
ヘルメット
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シロッコ
後頭部、耳の三角の部分など複数の位置と角度からサイズを調節できるので、フィット感がとても良いです。自分のように頭が小さく、骨格が細い人にもしっかりフィットさせることができます。あとは、とにかく軽いですね。
– 安間 佐千 –一度かぶったら他のヘルメットには戻れません。軽快すぎてつけていることを忘れることもあるくらいです。現行モデルになってからは特に横にズレるようなこともなくなったので、さらによくなったと思います。被りっぱなしでもストレスが無く、マルチピッチなどでは何かとリスクもあるので、特に継続登攀などの時には、最初から最後までヘルメットを被るようになりました。
– 佐藤 裕介 –春に比較的簡単なルートを登る際は、融雪に伴う落石のおそれがあるため、ヘルメットがとりわけ重要です。『シロッコ』は素晴らしく、かぶっていることを感じさせません。時としてクライミングが終わって車に着く時になってはじめて、まだヘルメットをかぶっていたことに気づくことがあります。つまり、このヘルメットは本当に快適性が高いということです。
– ファビアン・ブール –
ビレイデバイス / ディッセンダー
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ルベルソ
マルチだったら『ルベルソ』ですね。難しいピッチがある場合は『グリグリ』も持っていきます。
– 安間 佐千 –マルチピッチ、トラッド、ジムのスクールで子供をビレイする時に使います。支点にかかる衝撃荷重を考慮してトラッドの時は必ずルベルソにしています。カラビナはアタッシュです。
– 奥村 優 –リードのビレイにもフォローのビレイや懸垂下降にもひとつで対応可能なので、マルチピッチに持って行くことが多いです。
– 佐藤 裕介 –自己確保やパートナーをビレイするために常に携行しています。『ルベルソ』は軽量なビレイ・懸垂下降用器具で、常に持ち歩いています。
– ファビアン・ブール – -
グリグリ
慣れているので安心です。細いロープに対応するのもポイントですね。
– 安間 佐千 –基本スポートしかしないので、これを使うことが多いですね。マルチで持って行くこともあります。中学生になるぐらいからずっとこれなので、安心してビレイできます。
– 奥村 優 –安全性が高く、ペツルの唯一無二である「ボールロック」タイプのカラビナとセットで使っています。スポートルート、ジムでのトレーニングは『グリグリ』で、マルチやクラックは『ルベルソ』です。
– 小武 芽生 –普段自分のクライミングで使う時はほとんど『グリグリ』ですね。操作に慣れているので安心感はありますし、軽さとコンパクトさで選んでいます。高難度のマルチピッチではチームで1つ持参することもあります。
– 佐藤 裕介 – -
グリグリ+
ガイド講習でよく使用します。特にお客さんにトップロープで使ってもらう時に安心感がありますね。パニックロック機能があり、トップロープモードにすればすぐにロックがかかるし、最近の細径のロープに対応していて、「間違いがない」というのが一番重要です。『グリグリ』を使うのが初めての人には、とりあえずこれを使ってもらいますね。あとは、マルチピッチでセカンドビレイするときに、トップロープモードだとロープがほとんど戻らないので、たぐるのがかなりスムーズで楽です。
– 佐藤 裕介 –
ロープ
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ボルタ 9.2 mm
ペツルのロープは柔らかくて操作しやすいですね。自分のスタイルは 40 m ~ 50 m あるようなロングルートなので、これくらい細いロープが好みです。
– 安間 佐千 –やわらかくしなやかなロープなので、扱いやすいです。国内では60mで十分に足りる長さなので、末端を何回か切っても使用しています。
– 小武 芽生 –本気トライのときには『ボルタ』ですね。耐久性も高いですが、やっぱりあのしなやかさですね。使ってて柔らかくなるロープはありますが、新品の時からしなやかっていうのは他にあまりなくて、操作性はすごくいいですね。耐久性としなやかさって両立しないと思うんですが、そういう意味ですごくいいレベルを維持していると思います。
– 佐藤 裕介 – -
ボルタ ガイド 9.0 mm
初めからしなやかで、柔らかくて軽量です。時間が経過しても硬くならず、しなやかなさが保たれます。ハードなスポートルートで積極的に使用しています。
– 安間 佐千 –重量と安全性のバランスが良いので、このロープがとても気に入っています。シングルロープとして多くの場面で使用します。このロープは表面のコーティングにより、春の湿った雪で使用しても軽量性を損ないません。柔らかい操作感とメートルあたりの軽さが最高です。
– ファビアン・ブール – -
ラド ライン 6 mm
沢登りやマルチピッチ、アルパインなどで懸垂下降が必要な時に持って行きます。軽くて水を吸わず凍りにくいので、特に雪や氷の時にいいですね。ガイドで沢登りに行く時にお助け紐として使ったり、泳いで高さのない滝に取り付く時にも使ったりしています。
– 佐藤 裕介 – -
タープ
足場が悪くてぶら下がりながらのビレーでも、ハンドルをカラビナにかけてその中にロープを収納できるので、快適にビレーできます。地面に直接ロープを置くと、繊維に砂が入って劣化の原因になるので、いつでもタープの上にロープを置いています。
– 小武 芽生 –
カラビナ
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アンジュ
ペツルのカラビナ全般に言えることですが、ロープが当たる部分の形状が素晴らしい。『アンジュ』は 30 g 前後のこれだけ軽量なカラビナで、肉抜きをしていながら、ロープとの摩擦を軽減するために当たるところだけは太くなっていて、さらに面取りされています。意外と見た目ではわかりませんが、実際に同じルートで他のカラビナを使ってみた時に、『アンジュ』だとロープドラッグがかなり少なく感じました。あと、ワイヤーゲートは繰り返し使っていると噛み合わなくなったりしますが、これは長く使っていても未だにしっくりきます。
使い分けについては、無雪期、特に沢登りではほぼ全部『アンジュ S』です。一瞬でクリップしないと危ないような状況ではないので、軽さ重視です。本チャンでもあまり登攀的じゃなくて、なるべく軽量化したい時には『アンジュ S』を使っています。本格的なクライミングになるときにはLです。冬はグローブをした状態で操作するので、やっぱりLが良い。特にクリップするときに一番違いが出るので。1つで夏も冬も使うと考えると、『アンジュ L』がいいですね。 -
アタッシュ
ガイドの仕事ではセカンドのビレイをすることが多いのですが、圧倒的に使いやすく、ロープを引くのが軽くなりました。これはペツルのスクリューロックカラビナ全般に言えることですが、重要なのはロックしていない時に表示される赤い色です。ガイドするお客さんにも絶対これにしてほしいんですよ。この印がないと、ロックされているのかわからないので、常にこれじゃないと。自分の安全もそうですが、パートナーの安全もこれでもだいぶ違うと思うんですよね。スクリューロックは「これじゃないともう使っちゃダメ」っていうぐらい、これは必須だと思いますよ。
– 佐藤 裕介 – -
エスエムディ
軽くて、この形状からセルフビレイ用ランヤードにも使いやすいし、ビレイデバイスとの相性もすごく良い。『コネクトアジャスト』に付けて素手で使う時はツイストロックがいいと思いますが、どちらかというと昔からスクリューロックが好きです。ビレイデバイスとして使っている時は、ラッキング中にロックを解除したままの状態にできるから。ツイストロックの場合はひねらないといけないので。あとは冬に使うことが多く、冬だとやはり凍ってしまうので、基本的にスクリューロックです。
– 佐藤 裕介 – -
フレイノ
ビレイ用のカラビナには、ずっとこれを使っています。ロワーダウンの時にブレーキオプションが使いやすいのが気に入っています。
– 野口 啓代 – -
ジン アクセス
『ジン』はゲートが大きく開くので、微々たる差ですが『スピリット』よりもギアラックに装着しやすく、開き具合が好きで気に入っています。わし掴みクリップがやりやすいです。『ジン アクセス』は短めの 11㎝ のスリングを使っています。
– 小武 芽生 – -
スピリット エクスプレス
軽くて絶大な信頼感があり、これが掛かっていると嬉しいです。クリップしやすく掴みやすいのも、ハードルートをトライする時にはありがたいポイントです。
– 安間 佐千 –クリップがしやすくある程度軽いので、これをメインに使っています。スリングが適度にしなやかなので、ねじれても戻る良さがあります。
– 奥村 優 –『ジン』よりも軽いため、難しいルートをマスターで登るときはよく使います。スリングが掴みやすいので、ムーブ練習を何回も行うような核心部にはこれです。
– 小武 芽生 –とにかくクリップしやすいので、ルートではいつも使っています。スリングが持ちやすいので、テンションをかけたり、セルフを取ったりもしやすいので、核心部はこれです。
– 野口 啓代 – -
アンジュ フィネス
重量とクリッピング性能のバランスが良いですね。モデルチェンジでスリングの幅が広くなって、てっきり重くなっちゃったんだと思ってたんですが、重量も変わらず、扱いやすさも断然こっちの方が良いです。スポートルートでも、基本的に『アンジュ フィネス』ですね。「何グラムだから軽い」みたいなのもありますが、パっと見でやる気にさせられる、というのもあります。もうイメージですね。やる気にさせる形状なんじゃないですかね。
– 佐藤 裕介 –軽さが気に入っています。長いスポートルートでは出だしから数クリップに使用することが多いです。
– 野口 啓代 –既に完璧に近かった製品をさらに改善した好例と言えます。『アンジュ フィネス』は軽量でありながらとても快適な操作性をもつクイックドローです。この新しいダイニーマスリングは、増量せずに幅を広くすることで、つかみやすくなっています。たいていの場合、短いものを3本と長いものを4本携行しています。
– ファビアン・ブール –
アイスアックス
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クォーク
『クォーク』は長年使っていて、安心感あってシンプルで軽いので、海外も含め色んなとこで使ったのですが、このモデルは石突が畳めるのがいいですね。壁で使っているときは畳む必要もないのですが、ちょっと携帯する時などに畳むと引っかかりもないし、ザックに付ける時もストレスがないですね。雪稜がある時にこれがあるかないかで全然刺さり具合が違うので、これはすごく大きいです。トリグレストが外せるのも便利で、黒部横断とか軽量化が必要な時は、トリグレストは外してしまいます。
– 佐藤 裕介 – -
ノミック
アイスや壁のみので雪稜がでてこないと予めわかっている時は『ノミック』ですね。全体的に軽くなりましたが、特にハンドルの部分が軽くなったことでスイングバランスが良くなって、すごく扱いやすくなりました。スペックだけで見ると単純にちょっと軽くなったかな、くらいの差なんですけど、実際に使ってみると全然違います。あと持ち手の位置を変えてもアックスの角度が変わらないところが『ノミック』のすごく良いところですね。
– 佐藤 裕介 – -
サミテック
前回の黒部横断ではこれにしました。厚い手袋をした状態でダガーポジションで使うことが多かったので、『トリグレスト』が役立ちました。あれがあると安定感が全然違うので。「黒部ゴールデンピラー」も結局これで登りました。ある程度これで登れちゃうんです。普通のピッケルを買う必要がなくなっちゃった気がしますね。もう最初から『サミテック』でいいんじゃないかと。
– 佐藤 裕介 – -
ガリー
最初に使った時に「なんでこんなに軽いのでこんなに登れるの」って思いました。パタゴニアの遠征で岩登りのつもりで行ったのですが、意外と残雪があって、岩を登る前に結構本格的なミックスを登らなきゃならなくて、その時は足元がアルミアイゼンで、アックスは2人で1本ずつしかなかったので、リードだけ『ガリー』2本、フォローはユマーリングです。結構登れてしまって驚きました。この『トリグレスト』があるだけで、ちょっとクライムダウンする時とかに安定感が全然違います。これだけでも色々できるし、雪稜とかで2本目として持ってくにも良いアックスですね。
– 佐藤 裕介 –『ガリー』は私にとってとても革新的な道具です。短く軽量ながら、鋭利でテクニカルなピックによりあらゆるタイプの氷で高い性能を発揮します。私はほとんどのアルパイン、ミックスクライミングでこのアックスを必要としています。春に、どれくらいの雪や氷があるかわからない時に携行するのに最適です。ミックスクライミングのピッチや、プロテクションを取るのにクラックを掃除する際に役立ちます。
– ファビアン・ブール –
クランポン
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ダート
これまで遠征ではずっと『ダート』しか使ってきませんでした。軽くて、安定感があって、氷にも強くて。唯一の欠点が前爪を替えられないことでしたが、交換できるようになって、アンチスノープレートが付いたのに重量はほぼ変わりません。特に軽さ、背負っているものと比べても足元の軽さはより重要なので、足元が軽いと断然有利です。岩でも氷でも基本モノポイントでしか使わないので、付属する爪の1本は予備になりますし、色んな意味ですごく使いやすくなったと思います。
– 佐藤 裕介 – -
イルビス ハイブリッド
これが無ければほんの少しの氷や雪で敗退することになるので、クランポンは不可欠です。『イルビス ハイブリッド』は様々な状況で数多く登る際に、信頼の置けるクランポンです。最大の利点は、非常に軽量で不要な時には簡単にザックに収納できることです。
– ファビアン・ブール –
アッセンダー
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タイブロック
スプリングが入ってから安心感が全然違います。前のモデルは毎回指で押さないと不安でしたが、今は確実にロープを噛んでくれるので、安心感があります。この軽さでここまでの機能を備えているのはすごいですね。違いはハンドルの有無だけなので、アッセンダーとしても十分使えます。あとは沢やちょっとしたバリエーションでリーダーがフィックスロープを張って、そこを通過するような時に使っても安全性が高まると思います。
– 佐藤 裕介 –セルフレスキューやロープを引き上げる時のために、常に1つザックに入れています。軽量でとても汎用性が高く作られています。
– ファビアン・ブール –
プーリー
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マイクロ トラクション
マルチピッチルートの難しいピッチやビッグウォールでの荷揚げ、同時登攀などで使っています。プーリーが高効率で本体が軽量なので、複数回の荷上げがあるなら携行した方が効率的だと思います。マルチピッチをガイドする時にもだいたい持って行きますね。
– 佐藤 裕介 –
ランヤード
アンカー
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ピュラノー
100% 高弾性ポリエチレンでほとんど吸水しないので、アイスやアルパインでも凍りにくいのがいいですね。耐久性も高く、ナイロンのように毛羽立たないので、長く使える気がします。
– 佐藤 裕介 –『ピュラノー』は、チョックストーンで支点をとったり、ロープドラッグを抑えるために支点を延長したりするのに最適です。簡単な長いルートにおいて、ロープドラッグは大敵です。
– ファビアン・ブール – -
アイススクリュー
スクリューをねじ込む時、最初の半回転が重要だと思うのですが、ペツルのアイススクリューはそこの食い込みが段違いに良いですね。レバーの形状も使いやすく、扱いやすいので、回収時に落とすこともありません。『レーザースピードライト』は、厳冬期のアイスクライミングや軽さを重視するアイスクライミングで使っていて、春先の水氷のときはスチール製の『レーザースピード』を使います。
– 佐藤 裕介 –『レーザー スピード ライト』はアイススクリューのデザインが進化した証であり、イノベーションにより大幅に軽量な製品が作れるということを示しています。私はいつも短いものを2本と、V字スレッドを作れるように長いものを1本持っています。
– ファビアン・ブール – -
マルチフック
水氷を登っているとスクリューの内側に氷が溜まるじゃないですか。それを取ったり、スリングを切るのにナイフを使ったりしますが、これはナイフが一体になっているのでナイフを別に持って行かなくても良い。V字スレッド、スクリューの掃除、ナイフ、どれもアイスクライミングに必要で、それら全てが含まれているので、とても便利ですね。
– 佐藤 裕介 –軽量で汎用性が高く、アイススクリューの内側をクリーニングしたり、V字スレッドにコードやロープを通しやすく作られており、大変気に入っています。
– ファビアン・ブール –
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クラッシュパッド
シロ
メインのマットとして使っています。ハイボルダーなどでより高いクッション性を求める場合は、『アルト』と重ねて使うこともあります。
– 安間 佐千 –『シロ』はハイボルダーを登るときに使っています。面積が広いだけでなく、マットの分厚さもあるので、落ちたときの安心感は抜群です。大きい分重量はありますが、チエストベルトとウエストベルトでしっかりと背負うことができます。背面が汚れない構造になっていることも特徴です。
– 奥村 優 – -
ニンボ
マットとマットの間、出だし、地面が近くて足を擦ってしまうような箇所、長いルーフ課題で落ちそうにない箇所等で使います。
– 野口 啓代 –『アルト』とセットで持って行くことが多いですね。スタート地点とか、ちょっとした岩があるとことかに使えて便利ですね。
– 佐藤 裕介 –
アルト
ペツルのマットは表面が汚れても中のマットがへたらないので、長く使えます。国内ではほとんど『アルト』、ビショップのボルダーは高さがあったので、『シロ』を使いました。
– 野口 啓代 –
ペツルのクラッシュパッドはヒンジがないので、落ちた時のちょっとした不安がありません。あと、耐久性が高くて、パッドが全然へたりません。普通は何年か使っていると段々ヘタってくるのですが、これは全然ですね。「何年使っているんだろう」という感じです。
– 佐藤 裕介 –
バッグ / アクセサリー
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クリフ
『クリフ』はジムから岩、リードからボルダーまで場面に応じたギアを全て収納できます。開口部が大きく背面にあり、すぐに取り出せるので、「ザックの底にあって取れない」みたいなことにはなりません。ボルダーに行くときは、『アルト』の上部に背負わせると、両手を空けた状態で歩けるので快適です。
– 奥村 優 – -
バグ
日帰りのマルチに最適な大きさ。ギアはデイジーチェーンにかけられるし、ロープはストラップでとめられます。チョークバックに干渉しないですし、登っていても振られる感じが無く、背負った状態で登りやすい構造です。難しいピッチでは荷揚げすることもあるのですが、シンプルで丸みを帯びてるので、引っかかることもほとんどないですね。一個目はボロボロになるまで使いましたが、耐久性が高いのも良いところです。
– 佐藤 裕介 – -
ポルタージュ
雨の降りそうな日の瑞牆だったら『ポルタージュ』で行きます。水を含まない素材でできていて、シンプルで背負いやすい。荷揚げが必要なビッグウォールでも使いました。中身が濡れないし丈夫なので、何かと重宝しています。シンプルながら背負いやすく、背負っての登攀やユマーリングもしやすいです。
– 佐藤 裕介 – -
サカブ
両手でストレスなくチョークアップができるので、とても気に入っています。開口部を外に折るのがポイントです。コンパクト、しっかり自立する、充実した収納、このような機能性は『サカブ』だけだと思います。
– 奥村 優 –倒れてもマグネットのお陰で勝手に口が閉まるので、チョークが無駄にならないところが気に入ってます。
– 小武 芽生 –まず、ペツルらしいオレンジとシンプルなデザインが気に入っています。両面にポケットが付いているので、爪切り、ヤスリ、テーピング、接着剤など何でも入ります。丸めれば中身も溢れないし、小さくなるので持ち運びも便利で機能性抜群です。
– 野口 啓代 – -
サカ
サイズ感がとても好きでずっと愛用しています。内側の生地がチョークを吸収するので、手で叩くと出てきてくれます。中に1枚布を入れてチョークアップの補助にしているのですが、その布は使わなくなった『サカ』の内側の生地を使用しています。
– 安間 佐千 –他に物を入れたりはしないので、シンプルで軽いモデルが良いですね。小さいブラシを常に付けています。手が入れやすいし深さが適度なので素早くチョークアップできます。
– 奥村 優 –チョークボールを1つ入れると、深すぎず浅すぎず、ちょうど良い大きさになります。横にブラシを刺すところが2箇所あって、ブラシのサイズも選べます。
– 小武 芽生 –中のふわふわな素材が好きです。1回でチョークアップできないといけないので、チョークの量は多め。『パワーボール』と厚目のタオルを切れ端にして入れています。手はぬめりにくいので、登り終わっても手にチョークが残っていることが多いです。
– 野口 啓代 – -
サカポーチ
マルチのときは『サカポーチ』を愛用しています。小型ナイフなどの小物類を入れておけるので、便利ですね。
– 佐藤 裕介 –
ヘッドランプ
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NAO RL
前モデルと比べ、明るさ、軽量性、バッテリーの持ちの全てが改善され、夜間のトレイルランニングレースに安心して挑めるヘッドランプになっています。また、サイズ調節が容易になり、軽量なことも相まって、スピードを出して走っても快適なフィット感でストレスなく走れます。
<使用場面>
・Doi inthanbon Thailand by UTMB:距離:170km、累積:10,045D+
・使用時間:夜17:30時頃~朝6時00分頃
・照射モード:リアクティブ、照射レベル:中
– 奥宮 俊祐 –一番のポイントは、光量が今までにないほど大きく、広範囲を照らせること。特に、次に自分の足を置くべき二三歩先の範囲を明瞭に照らし出してくれるので、とにかくストレスがありません。50歳を過ぎてから動体視力が低下し、夜の下りトレイルがとりわけ見にくかったのですが、ようやく解消されました。従来のランプであれば、ここまでの光量だと相当な重量を覚悟しなければなりませんでしたが、この軽さ。ランプの頭部への固定も、ストラップをきつく引く必要もなく、適度なテンションで安定し、かつ心地よい装着感なので、長時間使用しても気になりません。パックから取り出し、装着するまでの手順もシンプルなので、最小限の動作で出し入れができる点でも重宝します。欲を言えば、最大光量モードでの時間がさらに延びて、バッテリーがさらに軽くなると、より素晴らしいものになると思います。
– 鏑木 毅 – -
スイフト RL
ヘッドランプを選択する時に大切にしているのは、明るいこと、バッテリーの持ちが良いこと、頑丈であることです。『スイフト RL』はこの3つの条件に加えて、「操作が簡単で使いやすい」「小さくて軽い」が加わったと感じました。バッテリーも小さいので、トレランザックのポケットにも収まりがよく、携帯や交換がスムーズです。ザックやウエアなども軽量化、コンパクト化が進んでいるため、このヘッドランプは私にとってベストです。
<使用場面>
・奥武蔵ロングトレイルFKT:距離:105km、累積:8,082D+、時間:18時間26分48秒
・使用時間:朝5時〜6時30分頃、夜18時頃〜23時30分頃
・照射モード:リアクティブ、照射レベル:中
– 奥宮 俊祐 –光量が抜群に高く、また軽いので、ガレ場等を含むトレイルを長時間走る場合はこれを使います。レースでは、リアクティブライティングモードで「強」にして使い、エイドステーションでバッテリーを交換するようにしています。
– 鏑木 毅 – -
IKO CORE
フィット感が今までとまるで違います。頭に締めるというよりも載せるという感覚なので、着けている感じがしません。ヘッドバンドが緩んで締め直すような作業もしなくてよいので、ストレスがほぼ無いです。また、収納した状態から取り出して装着するまでの動作が楽です。勝手に広がってくれるので、ヘッドバンドがよじれるようなことがなく、素早く装着できます。トレイルが明瞭なコースであれば、レースでも使えると思っています。
– 鏑木 毅 – -
アクティック コア
昔からペツルのヘッドランプを愛用しています。山で一番重要なギアの1つなので、単純なスペックだけじゃなく、そこには現れない信頼性ですね。途中で調子が悪くなると絶対にダメな道具なので、ヘッドランプはペツルじゃないと、というのは昔からありました。『アクティック コア』は軽さと明るさのバランスが良いのと、移動中でも USB ケーブルで充電できるのが便利です。
– 佐藤 裕介 –朝早くや夜中から動き出す場合に備えて、またクライミングに予定よりも時間がかかり日が暮れる場合を想定して、常にヘッドランプを携行しています。このヘッドランプは照射力と重量のバランスが最適です。
– ファビアン・ブール – -
ビンディ
とにかく軽く、頭と一体になったかのような装着感です。ヘッドランプが揺れたり、壁に擦ったりしないので、ヘッドランプ特有のストレスは全くありません。ヘッドバンドが細く、木や枝に巻きつけても使え、照らす対象物から離れても十分な明るさを確保できます。ロック機能により、オンになってしまうことがないのも良い所です。
– 奥村 優 –小型で持ち運びやすく、サカポーチにも収納可能です。クライミング以外も夜のランニングのときに使ったり、非常時のために日常生活でも持ち歩いています。
– 小武 芽生 –
アスリート
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安間 佐千
フリークライマー。IFSC ワールドカップ(リード)で二度の総合優勝するなどコンペティションで活躍。その後、海外で複数の 5.15 台のルートを再登し、近年は国内の岩場で積極的に開拓活動を行い、国内最難課題を含む複数のハードルートを初登している。
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奥村 優
滋賀県出身のフリークライマー。幼少よりクライミングを始め、国内外の岩場で継続して登る。実家であるKO-WALLで働きながら、1年に何度も海外へ遠征しており、これまでに9a+以上のルートを複数本レッドポイントしている。
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小武 芽生
北海道出身のフリークライマー。ユース時代も含め10年以上スポーツクライミングに取り組む。2022年3月にスペイン、マルガレフで Era Vella(8c+/9a 5.14c/d)をレッドポイントするなど、近年はコンペと岩場の両方で活躍している。
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野口 啓代
フリークライマー。2009年を皮切りに IFSC ワールドカップ(ボルダリング)で4度の年間総合優勝。東京2020オリンピック、スポーツクライミング競技で銅メダルを獲得した。
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佐藤 裕介
アルパインクライマー、山岳ガイド。沢登りからヒマラヤクライミングまで、国内外を問わず幅広いジャンルにおいて高いレベルで活動する、数少ないオールラウンダー。
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ファビアン・ブール
ボルダリングからクライミングの世界に入り、怪我を機に困難なトラッドルートの再登、世界最難クラスのマルチピッチルートの再登や初登を行う。近年はヒマラヤの未登ルートなどに舞台を広げているオールラウンダー。
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奥宮 俊祐
トレイルランナー。大学まで陸上部で長距離走に取り組む。2005年に初めての日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)で3位入賞して以来、トレイルランニングに注力。2015 年には同大会で優勝した。FunTrailsを主宰。
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鏑木 毅
トレイルランナー。海外を含む複数の大会で優勝するなど長きにわたって活躍。2009 年には、世界最高峰のウルトラトレイルレース、UTMB で3位入賞。50 歳を超えた今も現役で活動している。